今月のテーマ

第40回:米国市民または永住権を持つ日本人による、日本にある財産の米国政府への申告義務・報告を怠った場合には罰則もあり

2024年7月13日 (土)18時~20時
 

 

美奈子スティール

美奈子STEEL

公認会計士
M.Steel Tax Advisory PC 代表
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Phone: 925-322-1765

 
美奈子スティール(Minako Steel)
CPA 公認会計士

カリフォルニア州公認会計士 (CPA) として、30年前に日本からアメリカに移住し、異文化の中でキャリアを築いてきました. 現在は自分の税理士事務所を立ち上げ、みなさまが安心して起業にチャレンジできるよう、スタートアップに特化した税務アドバイザーとしてサポートを提供しています。税務監査の対応や税務当局からの問い合わせにも対応し、ビジネスの税務計画のアドバイス、日本人の個人や日本企業の米国での税務申告もサポートしています。



アメリカ市民は海外の収入を報告する義務があります。そして、永住権者にもその義務があります。然し多くの日本人は其のあたりを知らず、若しくは無視して、後で処罰を受ける羽目になりかねません。


●具体的に

  1. FBAR規則では、海外の口座に入金している合計金額が、10000ドルを一瞬でも超えた場合には、報告義務があります。
  2. FBARは、通常の連邦タックスリターンとは別に報告します。

  3. FBAR報告義務は、自動的に10月15日まで、延長が可能です。

  4. FBARを報告し忘れた人には、Amnesty Program があるので、今まで報告していない人でもすぐ報告すれば問題はない。
  5. FBAR を報告して失うものはない、然し、意図的に報告していないと判明すると処罰を受け、まれなケースでは刑務所行きになることもあります。


●報告義務を有するのは誰?
アメリカ市民、永住権保持者、トラスト、エステート

●報告は誰にすべきか?
毎年4月15日までに(延期は10月15日まで)U.S. Treasury Department に電磁的方法で報告してください。FinCEN’s BSA E-Filing System.

若し紙にて報告したい方はFinCEN’s Resource Centerに連絡、e-filing ではなく紙で行いたいと説明、必要なフォームを入手してください。

●もしFBAR 報告を無視したら?
FBAR の取締りは U.S. Financial Crimes Enforcement Network (FinCEN) がおこない、彼らは脱税に目を光らせており、罰則も厳しいものです。然しFBARは単なる情報収集で納税必要もないので、さっさと報告する事をお勧めします。

●意図的にFBAR報告を無視した場合
FBAR報告を無視した場合、又、虚偽の報告をした場合、違反行為のあった年に対して、10万ドルの罰金、もしくは全資産の50%のどちらか金額の多い方が罰金として課せられます。

●もしうっかり報告しなかった場合
報告のなされていない年に対する基本的罰金は、口座当たり10000ドルになります。若し例年報告されている方は直ちに報告する事をお薦めします。Amnesty Program により罰金が免除されますので、お忘れなく。

●FBAR を報告する義務の目的とは?
これは毎年U.S. Treasury Department に海外財産の詳細を国に報告するのことにより、アメリカ納税者の脱税や資金洗浄と言った犯罪行為を抑制しようとしております。

●FBARに海外資産を報告すると、大きなタックスを支払わなければいけないのですか?
報告した資産に対する税金はかかりません。但しこの報告はIRSに連絡がいき、貴方が海外にどのくらいの資産を保有しているかを把握させます。

●報告をしないと何が起きるか?
報告義務違反納税者に罰則が課せられたり、諸々の調査が入ることになり、報告しておいた方がトラブルに巻き込まれないことに成ります。

●今回は企業と個人のタックスファイリングの専門家、美奈子スティールCPAをお招きし、FBAR について詳しく学びます。日本に銀行口座や収益源をお持ちで、扱う金額の総合計が一時的には10000ドルを超える資産をお持ちの方は、必ず参加ください。つまらぬトラブルに巻き込まれないようにしてください。


お問い合わせ:人生一服会

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