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思想が人を創る!それが何かを成し遂げる原動力

思想が人を造る

人にはそれぞれの生き方があります。信じる生き方があります。それが思想です。そしてその思想がゆえに偉大な仕事が成し遂げられていくのです。

思想が素晴らしければ素晴らしいほど、人を感動させれば感動させるほど、その思想は多くの人々の人生に影響を与え、素晴らしい産物をこの世にもたらす事ができるのです。要するに、思想、詰まリ貴方がはっきりした生き様を持っている時、経営者としての貴方の活躍の場ももっともっと拡大していくのではないでしょうか。

ビジネス成功の原点は思想にあります。その思想に対する想いいれが強ければ強いほど、それは燃えるような欲望に変化、居てもたってもいられなくなり行動にはしります。その行動に方向付けをする為、目的と目標設定,そして行動プランがねられることになります。そして、そのような情熱を持って行動を開始、その行動を持続させる力になるのもこの思想になります。 思想の無い行動には力がうまれず、共鳴する者も無く、サポーターを得る事もできません。所謂金儲け目的だけのビジネスが長続きしないのはこのあたりに原因があるようです。

その思想は、物事が上手くいかないとき、利害関係が絡んだ重要な判断が必要な時、その真価を試される事になります。実のところ、思想に生きるとは、これらの障害が障害に感じない生き方になります。キリスト教にエロスとアガ-ぺと言う言葉があります。条件つき、又、対価を求める愛であるエロスに対して、無条件、対価を求めぬアガ-ぺと言う事ですが、思想とはそれと同じく、都合により、また対価によっても代わる事の無い生き方という事になります。 自分のビジネスは○○にとってなくてはならないサービス、そのような思想にまで高められたビジネスには、余所とは違った輝き、重みがあり、それゆえ顧客としては安心して取引できるようです。

同じ事は商品についてもいえる事です。思想が商品を作るのです。新しい時は見かけも、使い心地も差ほど違いが無いような商品でも、時間という試練によってその違いが分かるものです。何故なら、思想を持って作られた商品には必ずその思想を具現化した工夫がなされているからです。所謂「本物」には偽物が超える事のできない何かがあるようです。 

また、商品は使うことにより、そのメーカーの思想を発見することができます。使いやすい商品、きちんと隠れたところまで丁寧に作ってある商品、商品の使用目的を間違いなく達成させてくれる商品、商品購入目的を実現させてくれる商品。そのような商品に出会うと私達はとても感激してしまいます。然し最近では、機械は安く、消耗品で金儲けのしようとする思想が見え見えの商品、 一発勝負をかけたアイデア倒れの実用に適さない商品、売らんがなの姿勢丸出しで内容の無い商品、自分の利益だけを考え消費者のことを考えていない商品がおおく、実に残念な現象です。これも、思想を持たない、自分の仕事に誇りを持たないビジネスが多くなってきたせいかもしれません。

思想は行動を呼び起こさずにはいられないものです。その行動がゆえにもたらさせる喜びはその思想に確信とサポートを与え、ますますその思想に生きるようになります。そして、それは思想という概念にとどまらず、生き方になり、呼吸をするのと同じようにその人自身の生き方として身についていくようになります。この段階で思想は生き方そのものということになっていきます。

経営者に思想が無い、信じるものがない、確固たる生き方が無いとしたならば、そのビジネスを推進するエネルギーをどこにもためたらよいのでしょうか。

経営者はまず、ビジネスを通じて成し遂げたい、社会に貢献したい何かをはっきり持っていることが重要です。その原点があればこそ、それをビジネスという手段により実現、改善、前進していこうとする気迫も生まれてくることになります。

次に、それらの実現過程において、経営者としての自覚、覚悟、責任感を持っていることが必要になります。勿論、その思想を具現する行動力を持っていなければなりません。

最後に、すべての結果に対して責任を取っていく勇気、将来を見つめる先見性も持っていなければなりません。そしてそれらのことをなんなくこなせるのは、成し遂げようとする事柄が、自分の生き様自身、すなわちその人の思想にまで高められているからにほかなりません。人の思想が世の中に何をもたらすことができるか、ある出版人の例を持って皆で考えてみたいと思います。

ある出版人が一国の文化を代表するような良質出版物の少ないことをなげきました。実際に役立つ便利なもの、よそにまねのできないもの、そして後世まで残るもの、そのような出版物の必要を感じ、その結果漢和辞典を出版することを決意しました。ところが学者を使って作業に取り組むうち、それは大変な大仕事になることがわかってきたのです。

彼は考えました。この仕事を成就するのは自分しかいない。もし自分がこの仕事の途中で死んでしまったならば、協力してくれた方々、応援してくださった方々にあわせる顔がない。そこで彼は大学進学中の息子を退学させ、もうひとりの大学入試準備中の息子にもそれを諦めさせ、職工としての技術習得を要求。彼なき後の体制を作り、その仕事に対する腹をくくったのです。

最終的に辞典が完成したのは35年後、その仕事に携わった人数は延べ26万人。ここに初めて「大漢和辞典」が誕生したのです。大企業のバックも、国のバックも無い中、一人の出版人が個人の力、人生をかけて取り組んだ偉業。思想の持つ偉大な推進力、それをまじまじと見せ付けてくれる例ではないでしょうか。

日々、ビジネスのアップとダウンに一喜一憂する、目先の利益追求に汲々する。自分の生き方を導く何物かを持たず只流れのままに生きる、そういう生き方とは違った生き方、経営の道。じっくり考えたいものです。

思想が人を作る。そして偉大な仕事が達成される。社会の喜び、後世の喜びとして。それを人はチャレンジとよびます。さて、貴方のチャレンジとは一体どのようなものなのでしょうか。

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