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こんな事なら生まれてこなければ良かった・・・。 負けない!

射手園達一 シニア起業のススメ

今年の暮れは、商戦まみれのクリスマスから本来のクリスマスへ戻ろうという運動が活発です。


”Happy holidays!”と言う言い方ではなく ”Merry Christmas!”を口にしようと提案しております。


そして例年この時期になると、定番のテレビ映画があちらこちらの放送局で放映されます。丁度、日本における忠臣蔵と同じですが、ちがいは、毎年新しいバージョンの忠臣蔵に対して、こちらは、昔作られたオリジナルの名作を毎年みせてくれます。昨夜は久々テレビをゆっくり見る時間が出来たので、そのような名作の一本をじっくりと鑑賞しました。


タイトルは、【It’s a wonderful life】と言うもので、ストーリーは、ある小さな町に生まれ育った一人の男の物語です。


彼の父親はおじと一緒に住宅の貸付を中心とする小さな銀行をいとなんでおりますが、小さなお金をこちらで少し、アチラで少しといった儲け方ですので、彼らの生活は一つも良くならない現実、又、そのような小さな片田舎での生活に辟易していた彼は、大都会に出て、大きな仕事を、それにあこがれておりました。彼の願いに、父も都会での勉強を許します。その直後、彼の父はストロークで倒れ帰らぬ人になります。


彼の父親の銀行の大株主である町の金持ち顔役は、これをチャンスに金持ち相手の土地開発案を役員会にもちだします。彼が町を牛耳り、土地を開発、それによる家賃収入が狙いです。この時、熱血漢に燃える彼はその案に反対、顔役から町を守る事を決意します。 お陰で彼は、町を離れるチャンスを失います。然し、彼の正義感、町への愛情あるビジネス展開により、町の人々の夢、即ち持ち家の夢を実現する人々がどんどんあらわれてき、おかげで彼のビジネスもなんとか存続できるようになりました。


ところがそのような彼の前に一大危機が迫ります。他の大手銀行に預金しにいったおじがその大金を紛失してしまうのです。然もたまたまその日は、銀行監査官がやってきた日。彼は大パニックに陥ります。ニッチもサッチも行かなくなった彼は急場を切り抜ける為、顔役の所に資金融資を頼みにでかけます。然し、顔役は鼻でせせら笑い、お前は横領を働いていると決め付け、警察に電話をいれました。万策尽きた彼は、フト自殺を考え橋から川をながめます。この時、彼を守るガーディアンエンジェルが天国から派遣されてきます。 

自暴自棄になって彼が口走りました。”こんな事なら生まれてこなければ良かった。”この言葉を聞いたエンジェルは、そこで彼に彼が生まれてこなかった社会を見せることにより彼を救おうと決めます。 そして、早速、彼を彼が生まれてこなかった社会へ案内することにしました。二人が町に戻ると、町の名前は全て顔役の名前のついたビジネスや建物ばかり。勤勉な人々はいず、町は遊興街に変貌しておりました。顔なじみの人を探しますが、みつかりません。知り合
いのタクシー運転手、警官に声をかけますが、全く相手にされません。彼は不思議な感じにおそわれます。でも生まれてこなかったのですから、当然のことなのです。彼はそれにきづきません。

そこで彼はエンジェルに頼み、自分の母親の所に案内してもらいます。母親だったらキット、ところが、この見ず知らずの男を母親は相手にもしてくれません。怖くなってきた彼は、自分のことを愛してくれていた自分の妻に会いたいといいます。エンジェルは躊躇しますが、彼を案内しました。彼女は一生を独身で終わり、今は図書館勤めてしているとの事でした。今は老女になった彼女は、見知らぬ男が言い寄ってくるのにびっくり逃げ出します。”俺だ俺だ”、彼は必死に叫びながらか彼女を追いますが、痴漢と思われた彼は皆の手で取り押さえられてしまいました。全てに絶望した彼は又、再び橋に戻り、死をかんがえます。 


クリスマスイブの雪の中、ぼんやり橋げたにもたれかかる彼に声がかかりました。ジョージ何をしている。それは顔なじみの警官でした。この瞬間、彼を知った人間が出てきた事の喜びを知ったのです。皆が心配しているから家に戻ろう、警官は彼を家につれていきます。そこには、監査官と銀行倒産ニュース取材の為の新聞記者がまちかまえておりました。然し、彼にとっては、自分を知っている人間との出会いに幸せ一杯です。それこそ、全ての人との出会いがうれしくなりました。

そこへ最愛の妻がとびこんできました。どうしていたの、皆が心配していたのよ。そして、”貴方、見て”、と後を指さしました。そこには、彼のピンチを伝え聞いた町中の人々が資金カンパしたお金をもって集まってきたのです。目の前に積み上げられていくお金。

彼のピンチを救おうとかけ散じた町中の人々。彼は妻と子供を抱きかかえながら、皆と一緒に”メリークリスマス”をさけびます。

人の脆さ。人の善意。そしてどうにもなら無い出来事は必ず起きるものだという現実。然し人は本当はそれほど駄目な存在でも、脆い存在でもない。人の周りは善意でみちあふれておりそれのある限り人生とは素晴らしい生きる価値のあるものなのだ。そう語りかけ、生きる勇気、すばらしさ、それを映画は皆に訴えております。


こんなに苦労するのだった起業しなければ良かった。早くビジネスから逃げ出したい。ニッチもサッチも行かないビジネス状況に陥ると、私達はそう考えがちです。しかし、もし、起業の素晴らしさ、人の善意を信じることが出来るならば、私達は自分の力で奇跡を起せるのではないでしょうか。


生きていることの素晴らしさ、ビジネスという事にチャレンジできるすばらしさ、そして、貴方を応援してくれる人々の存在。それは貴方が自分らしい精一杯の仕事振りをしているからに他なりません。人々に、そして社会に意義ある仕事をしているからに他なりません。 

期待せず、あてにせず、ただただひたすら自分がやらなければならない仕事、自分に与えられた役割、それに没頭するとき、奇跡はおこる。必ずおこる。そういうものではないでしょうか。


Merry Christmas!  Merry Christmas!  Merry Christmas to you all!

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